AED導入で評判のAEDリース・レンタル会社ランキング!口コミで人気の業者を厳選しました。

AEDといえば何色?色に込められた意味とは

公開日:2022/03/15   最終更新日:2022/03/30


AEDといえば何色を思い浮かべるでしょうか。実はAED本体はメーカーによって様々な色があります。そして、本体とは別に、AEDが設置されていることを示すマークがあり、日本では赤色を基調としたデザインが標準マークとして制定されています。その色に込められた意味を考えてみましょう。

日本のAED標準マークは赤

ハートに稲妻がデザインされ、AEDの文字が入った赤色のマーク。多くの場所で目にされたことがあるのではないでしょうか。これが日本で制定されているAED標準マークです。

実は、国際標準化機構(ISO)で制定されているAED標準マークは緑色を基調にしたもので、文字情報は含まれていません。それでは、なぜ日本のAED標準マークが赤色に制定されたのでしょうか。その経緯について見てみましょう。

■比較試験の結果に基づいた決定

日本のAED標準マークは、経済産業省が行った比較検査の結果をもとに制定されたものです。国内外1,000人を対象にISOで制定されているマークとの比較検査をしたところ、日本人の約94%が赤色の、文字情報が入ったマークを選択しました。

その結果を受け、日本工業規格(JIS)に基づく標準図記号として制定されたのが、現在よく目にしている赤色のAED標準マークです。多くの日本人が分かりやすいと感じたマークが採用されたというわけです。

■例外的だった独自デザインの採用

2020年に東京五輪・パラリンピックが開催されることが決まった後、経済産業省は様々な案内用標準マークの改正を行いました。訪日客増加を想定してのことです。非常口マーク、車椅子マーク、エレベーターマークなど、いずれも国際的基準としてISOが採用しているマークに近づけて改正されました。

しかし、AEDの標準マークのみ例外的に日本独自のものが採用されました。比較検査の結果を重視してのことだったのかもしれません。

赤は人に注意をうながす色

生活の中で目にする赤色のものを想像してみましょう。消防車、消化器、パトカーの警光灯などが浮かんでくると思います。セールや特売などのポスターを思い浮かべる方もいるでしょう。

または、学生時代の教科書やノートの重要な箇所に引いたラインを思い浮かべる方がいるかもしれません。いずれも注意をうながす目的で赤色が使われていることは確かです。実際に赤色の物を見るとハッとしたり、目が行ってしまったりします。

では、なぜ赤色は注意をうながす効果があるのでしょうか。もともと霊長類は青色と黄色しか認識できていませんでしたが、後に色覚が発達して赤色も感知できるようになりました。木の上で果物や木の実などの食物を探すために遂げた発達だとされています。食物を探すということは命に直結した行為です。そのため、赤色に敏感に反応するようになったのではないかという説もあります。

また、赤色は血液や筋肉を想像させることから、本能的に赤色に反応するのではないかとも言われています。赤色は、好き嫌いに関係なく、人類に注意をうながし、本能的に命を連想させる色なのかもしれません。

ライムグリーンのAEDもある

一般的にAEDというと赤色やオレンジ色の本体を想像する方が多いかと思います。しかし、意外かもしれませんが、ライムグリーンのAEDも存在します。注意をうながす赤色とは正反対とも言える、癒し系の色がAEDに採用されたのはなぜでしょう。

■ライムグリーンは自然界には存在しない色

緑色は目に優しいと言われており、それは光の波長に関係しています。ものを見るときには光が必要です。光には波長があり、その波長を見て特定の色を知覚しているという仕組みです。青色や紫色は波長が短く、赤色やオレンジ色は波長が長くなります。緑色の波長はその中間あたりに位置しています。そのため、波長が長いもの、短いものに比べて目に負担をかけずに感知することができるというわけです。

また、色彩心理学の視点からも、緑色は緊張をほぐしたり気持ちを癒したりと、心理面にプラス効果があるといわれており、米国では労働安全衛生法で安全を意味する色とされています。緑の木々が多い景色を見ていて目の疲れが癒された経験をお持ち方も多いかと思います。それは決して気のせいではなく、科学的根拠のあることだったのです。

このような特徴を持つ緑色の中でも特殊な色がライムグリーンです。緑色と黄色の中間に位置し、やや蛍光感を加えたような色です。自然界には存在しない色であるため、どんな背景からでも浮かび上がって見えるという特徴があります。原理は違っていても、目につきやすいという点では、赤色とライムグリーンの共通点ということになります。

■ライムグリーンは安全をイメージする救命の色

高速道路などで、作業員がライムグリーンの作業着を着て作業している光景を目にしたことがある方も多いでしょう。前述したように、ライムグリーンは目につきやすいという点から採用された色といえます。また、ライムグリーンは、夜間など暗い場面でも非常に目立つ色です。緊急事態は、昼夜を問わずに訪れます。

いつでも、どのような状況でも人間の心理面にプラス作用をもたらし、なおかつ目につきやすい、救命の色ともいえるライムグリーン。AEDの色として採用されていることにも納得できるのではないでしょうか。

 

AEDの色、標準マークの色とデザインについて考えてみました。目にすることは多くなっていても、その色に込められた意味までは考えていなかった方も多いはずです。しかし、よく目にするということは、目につきやすいことの証にもなっているとも考えられます。次にAEDを目にした際には、ぜひ色や表示されているマークにも注目し、その色が示す意味を考えてみてください。

おすすめ関連記事

管理人紹介

管理者
はじめまして。私は、40代商社勤めのサラリーマンです。以前、勤め先の社内でAEDの処置が必要な急病人に遭遇したことがあります。しかし当時の私はAEDに対する知見がほとんどなく、設置個所や使用方法などが分からず、急病人を目の前にしながら何もできませんでした。その苦い経験から、以前の私のようなAEDに対する知識があまりない人にもAEDについて広く知ってほしいと思い当サイトを立ち上げました。

当サイトでは、数あるAEDリース・レンタル会社の中から、手厚いサポートを受けられる会社や口コミ、評判の良い会社を厳選して紹介しています。独自に調査した情報をもとに作成していますので、比較・検討の材料にぜひご活用ください。

SEARCH

新着記事

投稿日 2021.05.15
身近な場所で見かけることも多くなってきたAEDですが、「使い方を教えてくれる講習がある」ということはご存じでしょうか?AEDはよく知られている通り、電気ショックによって心停止から患者の命を救
続きを読む
投稿日 2021.06.1
突然心停止が起きた際、電気ショックを起こして救命措置に使うAEDですが、小さな子どもにも使えるのでしょうか?何となく危険なイメージがあり、子どもに使うのは躊躇してしまいそうですが、実際には使
続きを読む
投稿日 2021.06.1
正しい胸骨圧迫の方法をご存じでしょうか?AEDは使用する際に音声ガイダンスが付いていますが、AEDを使用したらそこで救命活動が終わるわけではありません、必ず胸骨圧迫を併用する必要があります。
続きを読む
投稿日 2021.06.1
AEDを扱うための講習があることをご存知でしょうか。講習を受けることで初歩的な救命に関する知識を身につけられ、資格として使用することも可能です。医療現場に従事していなくても、緊急の際に的確な
続きを読む
投稿日 2021.06.1
日本でも普及が広まってきたAED(自動体外式除細動器)ですが、現在では公共施設から人が集まる商業施設などにまで設置されています。AEDの導入には、買い取る場合とレンタルする方法があるようです
続きを読む
投稿日 2021.06.15
使い方は電極パッドを胸に貼るだけ。誰にでも扱いやすくなっているAEDですが、いざという場合に戸惑ってしまうケースはよくあります。たとえば、傷病者の体が濡れている場合はどうすればよいでしょうか
続きを読む
投稿日 2021.06.15
救命のためといっても「女性の衣服を脱がせること」に抵抗感のある男性、「異性から衣服を脱がされること」に抵抗感のある女性は多いのが現状です。しかし、倒れたのが女性であっても、AEDの使用をため
続きを読む
投稿日 2021.06.15
AEDの使用方法について救命講習を受けて学んでいる人もいるでしょう。しかし、ペースメーカーのことについて深く知らない人もいるのではないでしょうか。ペースメーカーとはどのような症状が原因となっ
続きを読む
投稿日 2021.07.1
【詳細】 会社名:株式会社サニクリーン 住所:東京都中央区日本橋二丁目11番2号-20階 TEL:03-3276-7271 AED需要に伴い、様々な企業がAEDレンタル、リースサービスを始め
続きを読む
投稿日 2021.07.1
【詳細】 会社名:株式会社 クオリティー 住所[AED事業部]:千葉県柏市若柴276-1中央156街区1 TEL:0120-812-842 AEDの使用が医師以外でも認められるようになり、事
続きを読む