AEDの選び方と機能・価格の違いについて知ろう
ここではAED自体の選び方と機能の違い、そして価格について説明するため、ご自身にとって本当に必要なAEDを選べるようにしましょう。
AEDの使いやすさをチェック
AEDは誰でも使えるものであることが大きなポイント。AEDがあっても実際に使用できなかった事例は多く見られ、AEDが導入されていても使用できなければ意味がありません。
AEDには音声ガイダンスがついており、使用者に音声で手順を説明します。ですが、大きな声や音が響き渡るような場所での使用となると、適切に使用するのは難しくなってしまいます。音声が聞き取りづらい場所で使用する場合は、いかにわかりやすく手順がパネルに表示されるかが重要になるのです。
基本的にはAEDの使用方法は機種が違っても同じですが、一部異なるところがあります。それは電源のスイッチです。電源の入れ方は大きく二つにわかれており、ON/OFFのボタンがあるものとフタを開けずそのまま電源が入るものがあります。どちらが優れている、というわけではないので導入する際どちらがよいかを検討してください。
初期費用はどれくらい必要か
AEDは『万が一のときのための備え』という印象からかあまり使用しないイメージを持っている人も多いかと思います。ですがAEDは心電図を解析するための電極パッドやAED自体を動かす電池には有効期限が存在します。万が一使用するときに備えて定期的なメンテナンスの必要もあります。
販売会社によってはAED本体と消耗品は別々での購入になったり、定期的なメンテナンスは別途費用が発生することも。電極パッド・バッテリーだけでなく、AEDのキャリングケースや人工呼吸用のマスクなども必要不可欠。本体を購入するときにAEDに必要なセットがすべて含まれているかを事前に確認する必要があります。
メンテナンスにかかる時間や費用も要確認
AEDはセルフチェックを行う機能があるため、AEDの点検のために電源を入れたり中身を確認する必要はありません。万が一AEDに異常があるとわかった際はインジケーターでステータスを表示したり、ブザー音で異常を知らせる仕組みになっています。
忘れてはならないのがAEDに必要な消耗品のメンテナンスです。
電極パッドやバッテリーには使用期限や寿命が存在するので、消耗などが確認された場合は、それぞれ交換が必要です。
AED購入時に消耗品を含めたパックとして購入をしていない場合は、別途電極パッドやバッテリの購入が必要に。
AEDには、この消耗品の定期交換費用が大半を占めます。そのため、消耗品の使用期限がどれくらいあるものを利用しているAEDなのかをチェックすることが大事です。
消耗品の寿命(有効期限)とAEDの使用期間に必要な消耗品のトータルコストのバランスを比較してみるのも一つの方法です。
AEDにおける価格の違い
AEDは数十万円以上かかる高価なものですが、製品によって価格差があります。では、この価格差はいったいどこから生まれるのでしょうか?
実は細かな機能の違いによって、価格は大きく変わるのです。こちらでは、AEDにおける価格の違いについて紹介していきます。
①機能の切り替えができる
AEDは大人用と子ども用で必要な電極パッドが分かれています。児童に対しては、大人用の電極パッドを使用することができません。
このような場合、通常のAEDでは電極パッドを使い分けなければなりませんが、高価なモデルだとスイッチ1つで切り替えられます。AEDは緊急時に利用されることが多いため、切り替え機能のあるものを使うと蘇生の可能性が大きく上がるのがメリットです。
②液晶画面がついている
AEDはモニターがあるかどうかで価格が変わります。モニターが付いている場合、AEDのレクチャーや心電図を記録することが可能です。
AEDを使い慣れている人にとっては必要ないかもしれませんが、突然の事態には誰が使うか分かりません。初心者でも安全に使えるようにするには、液晶画面がついているものを選ぶとよいでしょう。