AEDの耐用年数、保証期間、法定耐用年数とは?
職場など身近なところに設置されているAEDですが、いざという場合に使えるかどうかの判断は、どのように下せばよいでしょうか。大切になるのは「耐用年数」「保証期間」という2つの言葉です。また似た言葉で「法定耐用年数」というのもあります。それぞれの意味を理解すれば「経年劣化で使えない!」などの悲劇を防ぐことができるでしょう。
耐用年数とは
AEDがいつまで使えるかどうかを示すのは「耐用年数」、「耐用期間」と表記されているケースも多いですが、2つの言葉は同じ意味を表します。AEDの耐用年数は各メーカーが定めており6~8年が一般的。耐用年数を超えての使用は、リースやレンタルならまず心配ありませんが、購入しているなら新しいものへ更新しなくてはなりません。AED本体の耐用年数は取扱説明書などに記載されている以外に、メーカーHPでも確認できるでしょう。
耐用年数までAEDはノーメンテ?
耐用年数が来るまでAEDはメンテナンスが不要かというと、それは間違いです。リース・レンタル会社によっては監視システムもありますが、それ以外なら日常的に点検が必要ですし、消耗品の使用期限は耐用年数よりも早く来ます。
AEDの日常的な点検とは?
AEDには状態を自動でチェックする機能があり、ランプやインジゲータに結果が表示される仕組みになっています。日常的な点検はランプやインジゲータをチェックするだけですから、特に難しいことはありません。異常が表示された場合は、いち早くリース会社に連絡しましょう。
消耗品の使用期限とは?
AEDは傷病者の胸に「電極パッド」を貼り付けて使用しますが、製造から月日がすぎると粘着力が弱くなり役に立ちません。定期的な交換が必要になりますから、あらかじめ使用期限をチェックしておきましょう。またバッテリにも使用期限がありますからチェックをおこなっておき、電力不足で機能しないという事態を防ぎましょう。リース・レンタルなら使用期限が近づくと交換品が送られてくるでしょうから、その場合は速やかに対応しましょう。
電極パッドとバッテリの使用期限はどれくらい?
電極パッドは大人用で2年、子ども用で1年半というのが一般的ですから、期限が来たら、たとえ未使用でも廃棄・交換してください。未使用品なら一般の不燃ごみとして、廃棄できます。バッテリの使用期限は2~5年とメーカーやAEDのモデルによって、ばらつきが大きくなっていますから注意が必要です。
保証期間とは
AEDに不具合が出た場合、無償で交換・修理をしてくれる期間が「保証期間」、大抵のメーカーは5年間を保証期間と定めています。リースやレンタルなら意識する必要はなさそうですが、保証期間内なら修理費用はもちろん代替品の用意、メーカーまでの送料も負担してくれるのが一般的です。
保証期間が切れたAEDはどうするの?
保証期間が切れたからといって、AEDの信頼性が低くなるわけではありません。なぜならメーカーは、それよりも長い耐用年数=耐用期間を定めているからです。ただしAEDの日常点検でトラブルが見つかった場合、耐用年数の期間であっても保証期間が切れていたなら、修理費用は設置者が持たなくてはなりません。
耐用年数が過ぎたAEDには要注意!
安心して使用ができませんから、耐用年数が過ぎたAEDは廃棄しなければなりません。リース・レンタルなら意識する必要はありませんが、購入した場合の廃棄は少し面倒です。なぜならAEDは「高度管理医療機器」「特定保守管理医療機器」として特別に扱わなくてはならないからです。購入店やメーカーに連絡を入れなければなりませんし、産業廃棄物としての処分が必要になるでしょう。
法定耐用年数とは
「法定耐用年数」は、AEDの使用とは直接の関係がない言葉です。購入費用を分割して処理することで、会計上の不正を防ぐ目的があります。具体的には会社が大きく儲かった場合、高額な機械などの資産を購入することで費用を計上し、帳簿上の利益を圧縮することで税金を逃れることを防ぐためです。だから高額な機械などを購入した場合は、法定耐用年数で割った金額しか、費用として計上できない決まりになっているのです。
AEDも減価償却の対象
ちなみにAEDも10万円以上の資産に分類されますから、減価償却の対象となっています。法定耐用年数は4年ですから、たとえば20万円のAEDを購入したならば、5万円ずつ4年間で減価償却をおこなわなければなりません。中小企業ならば特例の対象ではありますが、基本的には減価償却の対象であるとおぼえておきましょう。
AEDを安心して使うには、耐用年数=耐用期間と保証期間の確認が大切なのですが、これは購入した場合に限ったこと。リースやレンタルなら耐用年数や保証期間を意識しなくても、安心してAEDを設置しておくことができるでしょう。他にもAEDの状態を24時間で監視してくれたり、使用法の講習会を開いてくれたり、会社ごとに安心してAEDを使用できる環境を整えています。このHPで比較して、よりよいリース・レンタル会社を選んでください。