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心停止と心静止の違いとは?正確な定義とそれぞれに必要な救命方法

公開日:2023/06/15  最終更新日:2023/05/26


心停止と心静止はどちらも命にかかわる状態ですが、その違いを理解している人は多くないでしょう。それぞれに必要な救命方法が違うため、しっかり頭に入れておかなければ、いざというときに救命活動できません。この記事では、心停止と心静止の定義の違いと、それぞれの適切な救命手順について詳しく解説しているので参考にしてください。

心停止と心静止のそれぞれの意味とは?

心停止と心静止は、心臓の機能が機能を果たせない状態をあらわしていますが、具体的な心臓の状態は異なります。

心停止は、心臓の血液を送る機能が役目を果たせない状態自体を指す言葉です。大至急救命行動を取らなければ、数分以内に死に至る可能性があります。

一方、心静止は心臓の筋肉が動きを完全に止めている状態を指します。血液を全身に送れない状態であるため、心停止と同じく一刻も早い救命行動を行いましょう。心静止は心停止の分類のひとつです。

心停止と心静止の救急処置と適切な救命手順

心停止と心静止の救命処置には、明確な違いがあります。具体的にはAED(自動体外式除細動器)が使用できるか否かという違いです。すべての心停止にはAEDが有効であると思い込んでいる人は多いですが、誤りです。心停止の分類と、救命手順について確認していきましょう。

心室細動と心室頻拍

心停止の中には心室細動、心室頻拍という分類があります。

心室細動とは、心臓の筋肉が痙攣して、血液を送る機能を果たせない状態です。

一方、心室頻拍は、心臓の鼓動が速すぎて、血液を送れない状態を指します。

心臓の筋肉は、電気信号を受けて動くという性質があります。心室細動と心室頻拍は、電気信号が正しく伝わらないことで筋肉が異常な動きをすることが発生原因です。AEDは、正常な動きをしていない心臓の筋肉に電気ショックを与え、いったん止めることを目的とした機械です。

無脈性電気活動と心静止

心停止の分類のひとつである無脈性電気活動とは、鼓動の波形はあるものの、脈がない状態のことです。

一方、心静止は、鼓動の波形図が直線になり確認できず、心臓の筋肉が全く動いていない状態を指します。

無脈性電気活動と心静止は、心臓の筋肉への電気信号とは関係がないため、AEDによる救命を行いません。代わりに、胸部圧迫や人工呼吸により心臓を再度正常に鼓動させることを目指します。

救命手順

心停止の分類により、AEDの効果がないものもあります。しかし、無脈性電気活動と心静止を含めたどの救命手順にも、共通してAEDが含まれています。なぜなら、AEDが心臓の状態を読み取り、電気ショックの必要性を判断してくれるからです。

一般人はもちろん、専門家であっても、見た目でAEDの必要性を判断するのは困難です。心停止の状態は一刻を争うため、判断している時間もありません。救命手順を確認していきましょう。

・救急車を呼んでもらいましょう。
・AEDの電源を入れます。
・AEDの指示に従って、パッドを取り付けます。
・AEDが電気ショックの必要性を判断したら、電気ショックを行います。
・電気ショックが正常に終了した、またはAEDが電気ショックの必要性を判断しない場合は、胸骨圧迫と人工呼吸を続けます。

AEDが使用できない場合もある

AEDは、心臓の異常な鼓動を正常化するきっかけとなる、重要な装置ですが、使用できない場合もあります。たとえば、AEDが設置されていない場所で心停止したケースや、AEDの設置場所がわからないケース、故障していたケースなどです。

そのような状況では、周りの人と協力して救命処置を行うことが重要です。AEDが使用できない場合は、まず119番に通報して、救急車を呼びましょう。救急車が到着するまでの間、胸骨圧迫と人工呼吸を行います。胸骨圧迫は、胸骨の真ん中を1分間に100回から120回ほど、5cmほど胸が下がる程度まで強く圧迫しましょう。30回圧迫したら、人工呼吸を行います。人工呼吸は、口から口または口から鼻に向かって、1回につき1秒以上吹き込む必要があります。

これを2回繰り返したら、再び胸骨圧迫開始です。このサイクルを、救急車が到着して職員と交代するまで繰り返します。救急医療の専門家が到着するまでの間、止めてはなりません。一刻を争う緊急事態下では、正確な手順の把握と継続性が命を救うために重要です。

まとめ

心停止と心静止の違いと、それぞれの適切な救命手順について詳しく解説してきました。心静止は、心停止の分類のひとつです。心停止は、心臓がうまく機能していない状態ですが、心臓自体は動いています。一方、心静止は心臓そのものが停止している状態です。心室細動と寝室頻拍はAEDが有効で、無脈性電気活動と心静止はAEDによる救命が行えません。しかし、AEDが電気ショックの必要性を判断してくれるため、分類に関わらずAEDを試してみることが重要です。

AEDを使い終わった後や、AEDが使用できない状況下では、救急車が到着するまで胸骨圧迫と人工呼吸を継続させましょう。正確な知識と継続的な救命処置により、尊い命を救える確率が上がります。心停止は、いつでも、誰の身にも起こりうるため、救命方法を必ず覚えておきましょう。

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管理人紹介

管理者
はじめまして。私は、40代商社勤めのサラリーマンです。以前、勤め先の社内でAEDの処置が必要な急病人に遭遇したことがあります。しかし当時の私はAEDに対する知見がほとんどなく、設置個所や使用方法などが分からず、急病人を目の前にしながら何もできませんでした。その苦い経験から、以前の私のようなAEDに対する知識があまりない人にもAEDについて広く知ってほしいと思い当サイトを立ち上げました。

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